JA:リレーション/リレーションはカテゴリではない

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ウィキペディア協力者の皆さんへ

皆さんは、最低でも1つのカテゴリを持つウィキペディアの記事に慣れているかもしれません。ウィキペディアではカテゴリのない記事を作るとすぐ、削除マークがつくか、または何らかのカテゴリが与えられます。ウィキペディアには、カテゴリをエントリに追加することだけに一日を費やす人もいます。

OpenStreetMapの「リレーション」は、カテゴリではありません。リレーションはオブジェクト同士の密接な(かつ通常は局地的な)関係をモデル化するためのものです。たとえば、「この入口はあの地下鉄の駅へ通じている」とか、「この道からあの道へは曲がることができない」といった関係です。また我々は、ばらばらに分断された道をグループ化し、「国道XX号はこれら50個のパーツで構成されている」というようなことを表現するためにもリレーションを使います。しかし、少しばかり関連のあるパーツを集めた緩いグループのためにリレーションを作らないでください。「イースト・アングリアの歩道」とか、「スコットランドの湖」などのリレーションを作ることはないのです。あなたはウィキペディアの協力者として、自分が関与する全てのオブジェクトに最低でも1つのリレーションを与えてやりたい、という気持ちに駆られるかもしれません。しかし、その衝動に負けないでください。我々のデータベースは空間データベースであり、もともとオブジェクトの位置を扱うための能力を有しています。もしもイースト・アングリアに存在する全ての歩道を知りたいのであれば、イースト・アングリアの上に枠を持って行き、歩道をリクエストしてください。そうすれば、あなたが望むコレクションがその場で作られます。また、歩道を追加するときは、way が正しい位置に書き込まれ、かつ歩道としてマークされていることを確認すれば十分です。その歩道がイースト・アングリアにあるという事実はデータベースが知っていますので、わざわざあなたが書き込む必要はありません。

さらに、イースト・アングリアに歩道が足りないと思う別のマッパーがOpenStreetMapに歩道を追加する可能性は非常に高いですが、これらすべての方法を収集する関係があることはわかりません。結果として、イースト・アングリアの歩道のリレーションは不完全です。では、データ・ユーザーは、なぜそれらが不完全である可能性が高い場合に、そのようなリレーションを使用すべきですか?

いくつかのオブジェクトを収集するだけの関係を使うことに対しては、さらに1つの理由があります。誰かがOpenStreetMapから歩道を削除したり、既存の歩道を分割すると、メンバーリストを更新する必要があるため、新しいバージョンのリレーションが作成されます。これはかなり頻繁に起こり、リレーションの履歴を膨らませ、扱いにくいものにします。

改めて言いますが、「イースト・アングリアの歩道」というリレーションを作ったりしないでください。

「HSBC銀行のATM」のような情報を追加するためのグループ化リレーションはどうなんだと、あなたは思うかもしれませんが、この場合もリレーションは必要ありません。ATM に "operator=HSBC" のようなタグが付けられていれば、HSBCのATMを抽出することは誰にでも簡単にできますので、あなたがそのためのリレーションを作る必要はありません(そのようなリレーションは編集を難しくしたり、間違いを誘引するだけのものにすぎません)。グループ化のためのリレーションは、そのグループ化が地理的なもの(前述)と排他的なもの(同じ時期に2つの異なる機関によって共有されることがないであろう ATM の例のような)のどちらでもない場合にのみ、意味を持ちます。

有効で有益なグループ化のよい例としてはルートがあり、複数のウェイを接続することで自転車ルートや歩行ルートなどを形成することができます。1本のウェイが複数のルートに含まれる可能性がありますので、ウェイに対して"route=xxx"とタグ付けしても記述することができません。

以上、ご理解いただければ幸いです。

リレーションの発明者一同