JA:Data working group
データ・ワーキンググループ(Data Working Group, DWG) (dataopenstreetmaporg)はOSMFが運営するワーキンググループのひとつで、著作権侵害、インポート、深刻な論争、破壊的行為に関する申し立てに対処するワーキンググループです。ただし、ちょっとした破壊的行為については、破壊的行為対処ツール等を用いて、ローカルコミュニティ内で対処します。
活動内容
DWGメンバーの活動内容は多岐にわたります。申し立て内容は多くの場合Eメールで送られ、OTRS(オープンソースの事案管理システム)に記録されます。ユーザとのコミュニケーションは、多くの場合、変更セットの議論で進められます。これは、コミュニケーションの透明性を確保し、他のユーザが議論に参加できるようにするためです(特にコミュニティ内で論争が起こった場合など)。各国特有の事情を考慮する必要がある場合、DWGは「調査員」を指名するか、ローカルコミュニティ内で問題の共有・解決にあたることができる人員にコンタクトを取ります。ユーザがスパム行為を行っている場合は、OSMダイアリーの削除、特定のIPアドレスからのAPIアクセスの制限など運営ワーキンググループ(OWG)に依頼します。OWGのシステム管理者から、適切な対処方法が提示されます。問題の調査にあたっては、DWGは編集のリバート、ユーザブロック(下記参照)、場合によっては編集内容の完全削除を実施することがあります。また、DWGは編集メモに個人情報が掲載された場合の対処も行います。
DWGでは、対応した事案の特徴や規模などの概要をまとめた活動レポートを随時作成し、OSMFのDWGページで公開します。また、変更セットの議論やユーザブロックはOSMウェブサイトで見ることができます。
ユーザブロック
DWGは、ユーザを最長96時間の一時的ブロックをおこなう権限を有します。一時的ブロックにより、ユーザがおこなっている問題的行動をいったん止め、コミュニティで議論する時間を確保することができます。ユーザをコミュニティから排除することが目的ではありません。議論に応答しないマッパーに注意を促すこと、ライセンスに問題があるインポートや、不適切な手順で実施されたインポートデータによる被害を最小限に抑えることが目的です。永久ブロックは、OSM管理者に権限があり、通常はOSMFアカウント停止ポリシーに記載されたプロセスにのっとって実施されます。
ブロックユーザ一覧はOSMウェブサイトで閲覧可能です。
データの完全削除
DWGはOSMで配布してはいけないデータの「削除」をおこなう権限を有します。法的理由などにより、データをリバートしただけでは不十分な場合が該当します。適切なライセンスや許諾がないデータを大量にコピー・インポートした際に実施されるケースが大半です。「削除」された場合、変更セット履歴に編集記録は表示されますが、データ内容は表示されません。「削除」プロセスに関しては、サブページで詳細を確認ください。
メンバー
ワーキンググループメンバーは招待性です(注:翻訳に自信なし)。OSMFウェブサイトで現在のメンバーリストを確認できます。
問題が生じた場合のコンタクト方法
もし破壊的行為、不正なデータコピー、主要な国境線の変更、メッセージに応答しないユーザなどを見つけた場合、dataopenstreetmaporg にメールを送ってDWGにコンタクトできます。
OSMF Data Working Groupにメッセージを送ることも可能ですが、Eメールのほうがベターです。
なお、DWGの活動はボランティアであることをご理解ください。問題の大きさや複雑さ(DWG単独では手に余る方針・判断を固めるためにOSMFや法律コンサルタントの調査を要する場合、ポリシーの変更を伴うためにコミュニティで広く議論が必要な場合など)によっては、問題の解決に時間を要することもあります。
参照
- DWGウェブページ
- OTRS事案管理システム (アクセス制限あり):DWGおよびOSMFが使用するツール
- 論争
- 破壊的行為