JA:Map Translation Interface
ウェブ上には翻訳者の巨大なコミュニティがあり、OpenStreetMap では直接、協働できます。
Wikipedia、Global Voices、Meedan、その他多数のコンテンツについて翻訳が進められています。Ubuntu、Fedora、OpenOffice、それ他多数のソフトウェアについて移植が進められています。SotMの数週間前にも、オープン翻訳ツール会議(Open Translation Tools conference)がアムステルダムで開催されました。:) (http://www.aspirationtech.org/events/opentranslation/2009)
翻訳者は、インタフェースの特定の部分、とくに数行の文章を翻訳します。われわれは翻訳者が使いやすいインタフェースを整備し、この巨大なコミュニティに投入できます。翻訳者は、翻訳したいだけであり、地図に新しいデータを追加したいわけではありません。OSMが成長すればするほど、さまざまな種類の協力者を惹きつけるために、複数のインタフェースを提供することが必要になってくるでしょう。
おそらく必要なのは、適当な地図を表示する簡単なアプリケーションでしょう。翻訳者は、興味がある地域を拡大/俯瞰し、翻訳したい物の種類を選択して、確定します。アプリケーションが対象物の名前と、当該地域の言語で表記された名前と、参照するための小さな埋め込み地図の一覧を生成します。翻訳を追加し、確定すると、アプリはOAuthで認証の上、その変更セットを確定します。
場所名の種類
すべての地図の機能を、一律に翻訳しなければならないわけではありません。まずは「名前」タグの翻訳だけ考えましょう。自然言語を自由入力するのはここだけだからです。(「備考(note)」、「ここ直して(FIXME)」、駐車制限など、他の部分でも自然言語は使われるが、通常、地図上には描画されません。)
現状では、名前もいくつか種類があります。ひとつは「市庁舎(Town hall)」や「ロンドン動物園(London Zoo)」といった、説明的であり、常に翻訳できるものです。また「ローマ」「ブラジル」といった正統なる正式名もあります。これらは別の言語に対応する名前がある場合も、ない場合もありえます。しかし大半の名前は、この両者の中間です。例えばパリの凱旋門(Paris's Arc de Triomphe)は、英語ではTriumphal Arch (説明的に解釈)と翻訳されるか、元のフランス語のまま(正式名と解釈)となります。多くの言語では、たんに違う文字セットを使っています。最後に、通り名のような名前は、たとえ意味があってもめったに翻訳されません。 ロンドンにはBread Street(パン通り)がありますが、スペインの旅行ガイドに「Calle del Pan」と書かれていることはまずないでしょう。
翻訳のためのインタフェースは、このような違った水準の翻訳に対応できなければなりません。異なる2つの翻訳結果を記録できるようにするのが一案です。1つは知名度の高い場所についての同一名であり、もう1つは文字列の意味の翻訳です。ウェブ上のインタフェースでは、この2種類を識別できるチェックボックスが必要となります。
API
もちろん標準のAPIを使うこともできますが、たんに翻訳結果を受信する以上のことを行うような地域ごとの拡張も可能です。たとえば、日本でname:enタグの穴埋めをするために、日本語からローマ字へ単純置き換えをするような翻訳も役に立つかもしれません。同様のプログラムがハングルと中国語にはありますし、他にもあるでしょう。また、特殊な取り込み(インポート)ツールやガイドラインで補うこともできるでしょう。