JA:Antarctic Digital Database
南極デジタルデータベース (ADD:Antarctic Digital Database) [1] は南極の地理的なデータを集積する南極調査委員会 (SCAR:Committee on Antarctic Research のデータベースです。
ライセンス
ADD は一般に無償の利用はできませんが、Openstreetmap は2013年3月に SCAR から User:Imagico 宛てに電子メールで許諾を受けました。
全般のメールで南極データを ADD から OpenStreetMap に供与する件ですが、南極調査委員会SCAR*取締役のマイク・スパロー博士(Dr Mike Sparrow)と連絡を取り、ADD の著作権は英国南極調査庁 British Antarctic Survey ではなく SCAR に帰属することを確認しました (* 南極調査委員会の略称 SCAR=Scientific Committee on Antarctic Research)。博士より、OpenStreetMap による南極の一次典拠として ADD の使用をご承認いただきました。 (エイドリアン・フォックス博士 Dr. Adrian Fox 発信2013年3月6日付クリストフ・ホーマン Christoph Hormann 宛て電子メールより。)
必須条件として貢献者一覧のページに帰属の明示が求められ、それにしたがって帰属表示を付け加えてあります。
データの信頼性
SCAR によると、南極のデータは情報源となる地球上の他の地域と比べると、その正確性と信頼性において大きく下回る可能性があるとのことで、たびたび強調しています。これら注意事項に関する免責条項の全文は、先方のリンク「ADD 仕様について 」(英語)をご参照ください。
データ
データは典拠もさまざまで年代や解像度も幅があり、氷原の海岸部はおおむね最近のものです ( - 2010年)。多くの地域で岩礁や岩場のデータは海岸線のそれよりも古く、そのため整合しない場合があります。海岸線データにはデータ変換時に発生したエラーが認められており (陸部と棚氷の分類エラー) 分別は可能です (ただし訂正には手間がかかる)。
提供されるデータと継承ならびにインポート用の翻訳に関しては、別途、Antarctic Digital Database/Data に詳述します。
インポートについて
全体計画
インポートのガイドラインにしたがい、以下の各項目をインポートの準備に関する作業として 実行済みもしくは進行中です。
- インポート対象のデータを識別 - 済、Antarctic Digital Database/Dataを参照。
- 許諾の処理 - 済、上記リンクならびに Import/Catalogueを参照。
- 貢献者のクレジット表示 - 済、Contributors#ADD_.28Antarctic_Digital_Database.29を参照。
- データ変換 - 済、サンプルデータの確認は以下を参照。
- 変換したデータの検証 - 済
- コミュニティとインポートに関する協議 - 済
- 全データの変換 -
- データのインポートを管理する専用 wiki ページの設置 (タイルごとの作業担当者の名簿) - 済
- データのインポート - 済
- 検証とインポート後のデータのクリーンアップ作業 - 済
データ変換
ADD データは非常に詳細であり、たとえ海岸線のみの抽出であっても小分けにして扱う必要があります。 南極大陸の多くの部分でデータ採取地が海岸線に集中するため、インポートに当たってデータを分割する規準に経度を用いることに合理性があります。南極大陸の場合、データの密度がより高いため、データ源分割の経度をより細かく取ります。タイルを切るについて、詳細は別添の地図を参照してください。
タイルの一部は、Ogr2osm を採用して User:Imagico が変換しました。これらのファイルは書式上のばらつき (原因は位置座標の歪み) をすでに手動で補修済みです。注意事項として、ADD データにはたとえば棚氷を陸部と取り違えるなど、ある程度のエラー - すでに一部は手動で投稿する過程で補修済みではありますが、ファイルが完璧ではない点はあらかじめご了承ください。
ファイルはすべて JOSM 形式で、tolerance 値1 として不用な細部を省略してあります。これは特に陸地線 grounding lines で顕著です。
インポートの手順の指示
データのインポート作業に参加をご希望の場合はどれかタイルを選び、対応するデータをダウンロードし、工程管理表に次の手順で作業者として登録してください。そのタイルの User (作業者名) 欄にご自分のユーザー名を記入、 status (現況) 欄を In work に変更。そうすればそのタイルの作業を始めて大丈夫です。インポート作業が完了した段階で、忘れてはならないことがあります。先ほどの工程管理表に作業完了を登録 (status (現況) 欄を Finished に変更、作成した(複数の) changeset へのリンクを記入)。
インポート作業のヒントは、下記をご参照ください。
- 利用者アカウントの注意事項が Import/Guidelines にあります。共有アカウントではなく、自分専用のアカウントを使わなければなりません。
- OSM において現況の南極の主な情報源は MOA としますが (Antarctica/Import_2013 を参照) 、新規データとの全面的置換の可能性があります。 しかしながら地域によりデータの密度が高く (特筆すべきはタイル番号 12a、13a、14 、35) 統合には十分に注意してください。 目標のタイルとその周辺の既存のデータ取得に使うツールは通常、Xapi または Overpass API が使用され、これらのどちらかをJOSM にインポートするにつき、まずはデータとは異なるレイヤーに置き、それからデートを統合します。また作業の進捗については、工程管理表で隣接するタイルの作業者を見つけて連絡し、連携を取るようお願いします。
- 南極に固有のタグがあるため、習熟してください - 詳細は Antarctica/Tagging をご参照願います。またインポートしたデータのタグの凡例は Antarctic Digital Database/Data で解説します。
- ファイルによっては非常に重く、特に南極半島のものは JOSM の上限ギリギリのファイルがあります。JOSM 用に使えるメモリを十分大きく取ることが肝心で、また処理速度が落ちることもあらかじめ予測しておいてください。データ量が多い場合、特に JOSM 検証ツールを使ったつながっていないウェイ 'Unconnected ways' の処理はスケールが特に悪い傾向が見られる (原文 seems to scale particularly badly) ため、この作業は無効にする方が賢明かもしれません。
- タイルは 12d を例外としてすべて海岸線を含み、インポート中に既存の海岸線との統合が必須です。さもないと無効な海岸線を作成してしまいます。
- 複数のタイルにおよぶ巨大なポリゴン (棚氷と面積の広い島) は、インポート作業中に分割し (もちろん分割後に単体で意味のある形状を確保すること)、同一のポリゴンに属する分割タイルすべてをアップロード後に統合する手順が認められています。その手順を採用する場合は、下記の工程管理表にきちんと明記してください。
- ウェイによってはデータに含まれるノードが 2000 以上もあり、インポートの準備としてまず手動で切り分ける必要があります。どのウェイが該当するか、JOSM フィルタで検索できます。
Changeset のルール
changeset 1件はタイルと1対1対応とします。またすべて以下のタグを付けます。
さらに comment=* を使い、個別のタイル番号や、既存のデータとの統合に関する注意事項などを記入します。
データについて
インポート対象のデータと、作業手順の解説文書それぞれのリンクをまとめます。インポート作業は皆さんのご参加を歓迎します。
POI
POI (Point of Interest 観測基地、キャンプなど野外観測点、空港、史跡) は別途、南極全体のデータを一意に変換してあります。
タイル名 | OSM ファイル名 | User (作業者) | Status (現状) | Changesets | Notes (備考) |
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南極全体のPOI | add_pois.osm.bz2 | User:imagico | Finished | 17344919 |
形状
下記の表には変換済みの ADD データへのリンクをまとめました。提示した Xapi リンクは既存の OSM データで統合対象となるデータを探すときに使います。四辺すべてに 0.5 度のマージンがあります。