JA:Tag:power=transformer
power = transformer |
説明 |
---|
変圧器。2組の巻線間の誘導によって電圧を変換する静的な機器。大きい変圧器は普通変電所にある |
グループ: 電力 |
適用できる要素 |
よく併用されるタグ |
状態:承認 |
ツール |
変圧器は電力をある電圧からほかの電圧に変換する機器です。変圧器はふつう、変電所の中にあります。
技術的な定義
変圧器とは、電力の送出のために電磁誘導によって交流の電圧・電流の系統を異なる系統に変換する、2つ以上の巻線から成る静的な機器です。 [1]
マッピング方法
変圧器はノード としてマッピングします。変圧器はふつう変電所内にあるので、 power=substation とタグ付けされたエリアの中にノードとしてタグ付けしてください。
変圧器が建物内部にある場合、建物のノードと共有せず、建物の中に変圧器のノードを追加します。ノードにはlocation=indoorのタグを追加します。
電柱の上にある変圧器は、 power=pole として電柱をタグ付けし、 transformer=distribution タグ(または transformer=yes)を追加します。
高度なマッピング
変圧器についての詳細は、以下のようなタグ付け方法で追加することができます。一部はマッパーが電力システムに関する知識を持つ必要があります。
どこで情報を得るのか?
まずはじめに、変電所の中に入ってはいけません(招待されているのでもない限り)。変電所内に入るのは危険であり、違法です。 公開情報や航空写真は屋外の変電設備を安全に確認する一助となります。
変圧器自体に関する詳細情報が見つかる場合があります。図のような公開されているデータシートは、機械の機能や構造に関する多くのことがわかります。
基本的には電圧がわかれば良いでしょう。
タグ付け
キー | 値 | コメント | 推奨 |
---|---|---|---|
power | transformer | このノードを変圧器と定義します。 | 必須 |
transformer | <用途または種類> | 変圧器の用途または種類(有効な値は以下を参照)。このタグは「標準的な」変圧器の多くには必要ありません。 | 推奨 |
location | <場所> | 変圧器の場所。有効な値は以下を参照してください。変圧器の場所が変電所の場所と同じ場合は、このタグは任意です。 | 推奨 |
frequency | <周波数> | 変圧器の周波数。周波数が一般的な送電網と異なる場合は推奨。例えば、日本では50 や60 です。 |
推奨 |
voltage:primary:一次電圧
voltage:secondary:二次電圧 |
<電圧値> | トランスのインターフェースの動作電圧。 voltageはトランスには関係ないため、使用しないでください。 詳細については、以下のインターフェースの章を参照してください | 推奨 |
phases | 1, 3, .. | 相の数。単相の変圧器の場合は推奨。既定値は3です。 | 任意 |
rating | <定格電力> kVA/MVA | 変圧器の定格出力。値は kVA (キロボルトアンペア)または MVA (メガボルトアンペア)単位です。 | 任意 |
windings | 1,2,3... | 変圧器の巻線数。以下のインターフェースの項を参照してください。 | 任意 |
location の値
キー | 値 | コメント |
---|---|---|
location=* | outdoor | 屋外にある変圧器。変圧器が(部分的に)保護壁に囲まれていてもこの値を使用してください。この値が既定です。 |
indoor | 建物内にある変圧器。 | |
underground | 地下にある変圧器。 | |
rooftop | 他の用途で使われている建物の屋上にある変圧器。 |
location=kiosk は以前に小さな容器(キャビネット)をマッピングするのに使用していました。多くの場合は変圧器を設置した建物と見なすには小さすぎるものです。 このような容器には man_made=street_cabinet + utility=power のタグ付けの方がより適切です。location=* のタグは容器の位置(屋内、地下、など)に応じてタグ付けします。
power=substation + substation=minor_distribution でタグ付けされた小さな変電設備(例を参照)と混同しないで下さい。変電設備には内部に変圧器以外の多くのデバイスがあります。
変圧器のインターフェース
変圧器は、インターフェースに接続された巻線間の電圧を調整するように設計されています。 インターフェイスは、一次側(プライマリ、primary)、2次側(セカンダリ、secondary)などと呼びます。 いくつかの巻線が1つのインターフェースを構成します(配電用変圧器の2次インターフェースに2つ以上の巻線があることがあります)。
一次側は常に発電機や他の遠くの発電所のような電気の供給側に接続し、二次側は電力消費者側に接続します。三次、四次、およびそれ以降の側は、発電所または変電所内の低電圧補助サービス用です。
複雑な状況が発生する可能性があり、OSMで正確に説明するには拡張キーが必要です。 phases=*、rating=*、windings=*には、特定のインターフェイスに必要な特定の値として、:primary、:secondary、:tertiary ...を接尾辞として付けることができます。 接尾辞を使用しない場合、値はトランスのすべてのインターフェースに共通であると見なされます。
一次、二次などのインターフェースにつながる配線はすべて同じ電圧で動作します。電圧が異なる電気部品を同じインターフェースに接続することはありません。
電圧のタグ付け
各インターフェースはそれぞれ別の電圧で定義され、変圧器はグローバルな電圧値を持ちません。変圧器では接尾辞なしのvoltage=*の使用は勧めません。代わりにインターフェースに応じて、voltage:primary=*、voltage:secondary=*、voltage:tertiary=*を使用して下さい。
voltage-high=* と voltage-low=*は多くの場所で使用できます。一部のマッパーは、高電圧と低電圧を使用することでより信頼できる場合があり、次のように一次、二次電圧を定義します。
- voltage-high=* = voltage:primary=* と voltage-low=* = voltage:secondary=*の場合:配電所などで高圧から低圧に降圧する場合を示します。
- voltage-high=* = voltage:secondary=* と voltage-low=* = voltage:primary=*の場合:発電所のような場所では発電した電力を送電するために昇圧します。発電機側を一次側とするので、発電機側が低電圧になります。
巻線構成
トランスは複数の巻線で構成されており、さまざまな構成が可能です。詳細については、windings=*を参照してください。
変圧器のセット
状況や国によっては、多相変圧器が1つの箱に入っていない場合があります。 単一の多相変圧器と同等であると想定されるいくつかの単相変圧器を見つけることは珍しいことではありません。
同じ機能を持つ箱がいくつか見える場合は、transformer:devices=*のタグでその数を記述することを勧めます。
例えば、同じノードに2つの同じような50Hzの3相変圧器がある場合、devices=2 + phases=3 + frequency=50のようになります。
IEC 151-12-11によれば、このような変圧器はお互いに接続されておらず、それぞれが別のケーブル(さらに別の回路)に接続されているため、これを「バンク」と呼ぶことは適切ではありません。「セット」が適切でしょう。
実際のバンクは、(1本のポールの上であっても)同じノード上で分解することはできません。正確さを期すために、バンク内のデバイスと同じ数のノードを使用する必要があります。 そうでない場合は、バンクの構造と変圧器がどのように連携しているかについての情報を失います。
例
送電用変圧器
関連項目
- Proposed_features/Substation_refinement: transformer を含む変電所の承認された提案。
- Proposed_features/Transformer_extension_proposal: このページの高度なタグ付けのほとんどを定義する変圧器の承認された拡張提案
- Proposed features/Transformers classification refinement: The approved classification proposal for power transformers introducing transformer=main and windings:auto=*