JA:Tag:highway=mini_roundabout
highway = mini_roundabout |
説明 |
---|
交通が塗装の円または通過できる島を優先道路として回る、道路の交差点です。 |
OSM Cartoでのレンダリング |
グループ: 道路 |
適用できる要素 |
よく併用されるタグ |
関連項目 |
状態:事実上の標準 |
ツール |
ミニ・ラウンドアバウトは、中央部を車両が通過できるという点で特殊な形のラウンドアバウトであり、ふつうは利用できる空間が限られている場合にのみ使われます。道路交通の流れは中央の点を回るように一方通行であり、ラウンドアバウト内の交通は優先通行権を持っています。ミニ・ラウンドアバウトの中央には、ふつうは塗装された円だけですが、低く完全に通過可能な(乗り越えられる)ドームや島である場合もあります。単一の車両であったり、互いに反対方向を走行する2台の車両であったりする場合は、旋回せずに中央をまっすぐに横切るのが普通です(ただし、すべての国に言えることではありません)。特に、大型車が旋回できない場合に、中央島を越えて通行することが許されています。
ラウンドアバウント(環状交差点)、ミニ・ラウンドアバウト、転回所、その他の道路の地物の違いについては、「誤解の可能性があるもの」の節を注意して読んでください。
マッピング方法
2本以上の道路が交差する交差点のノードに、直接 highway=mini_roundabout タグを追加してください。 direction=*clockwise/anticlockwise を追加すると、地域の交通の流れを推測する必要が軽減します。交通の流れが時計回り(clockwise)の場合、主なレンダラーの既定のレンダリングは反時計回り(anti-clockwise)なので、 direction=clockwise タグを追加するべきです。
例
標識
ミニ・ラウンドアバウトはふつう、以下のような標識で示されます。
ミニ・ラウンドアバウト
以下の表では、古典的なミニ・ラウンドアバウトを抜粋したものを示しています。いずれも中央に塗装の円または完全に通過できる島があって一方通行であり、ラウンドアバウト内の交通が優先通行権を持っています。なお、ミニ・ラウンドアバウトで使われた時の既定値は反時計回り(anti-clockwise)なので、 時計回り(clockwise)のミニ・ラウンドアバウトのみ、 direction=* キーが必要です。
highway=mini_roundabout direction=* |
||
---|---|---|
誤解の可能性があるもの
OpenStreetMapでは、環状または広がった道路の地物を記述する様々なタグがあります。
- junction=roundabout ラウンドアバウト
- highway=mini_roundabout ミニ・ラウンドアバウト
- junction=circular ロータリー交差点
- highway=turning_circle 転回所
- highway=turning_loop 転回道路
- highway=passing_place 待避所
- traffic_calming=island 交通静穏化のための島
最初の4つの間の大きな違いは次の通りです。
- ラウンドアバウトには優先道路である一方通行の道路と通過可能ではない中央島があります。信号機があるケースでは、信号が消えている時には環状道路に優先権がある場合に限り、該当します。
- ミニ・ラウンドアバウトには優先道路である一方通行の道路と通過可能な中央島があります。とりわけ、大型車は進行方向に行くためにやむを得ない場合は中央島の上を通過することができます。つまり、大型車はラウンドアバウトを通過できない可能性がありますが、同じ寸法のミニ・ラウンドアバウトならば通過することができます。
- ロータリー交差点は通過可能ではない中央島の周囲の一方通行の道路ですが、環道上の車両がいつでも優先権を持つとは限らず、一部または全部の流入路で流入車にゆずる必要があります。
- 転回所は対面通行の道路で広くなった場所であり、中央島はありません(または、少なくとも完全に通過できる島があります)。中央島がないので、大型車が転回することができます。
とても良くある質問ですが、「違うタグ付けをしても正しく見えるのに、なぜこのタグ付けガイドラインに従うことが重要なのでしょうか?」
答えは次の通りです。地図はすべてではありません。データを処理するアプリケーションがもっとたくさんあり、ルート検索のような場合はこれらのタグが異なる実装になっています。そのため、もし小さいラウンドアバウトをミニ・ラウンドアバウトとしてタグ付けしたり、道路の末端のループを転回所としてタグ付けしたりすると、地図の見かけ上は正しくても、他の利用ができなくなります。そのため、迷惑だと思わずにそれぞれの場面に合うタグを使用してください。
次の表はよくある場面における推奨されるタグ付けと、一部のあいまいな点を明確にしています。
写真 | タグ付け | 注釈 |
---|---|---|
highway=* junction=roundabout |
大きくて通過できない中央島がある、標準的なラウンドアバウトです。 | |
highway=* junction=roundabout |
小さいですが、ミニ・ラウンドアバウトではありません。大きいラウンドアバウトと同様にタグ付けすることが推奨されていますが、簡単にするためにjunction=roundaboutの単一ノードで表しても構いません。この例の場合direction=*タグを指定するべきで、なぜならラウンドアバウトに使用した場合の既定値がanti-clockwise(左回り)だからです。 | |
highway=mini_roundabout direction=clockwise |
中央に円が描かれているだけの、古典的なミニ・ラウンドアバウトです。direction=*タグを指定するべきであり、なぜならミニ・ラウンドアバウトに使用した場合の既定値はanti-clockwise(左回り)だからです。 | |
highway=mini_roundabout |
大きいですが、ミニ・ラウンドアバウトです。中央島は通過でき、標識がありません。 | |
highway=mini_roundabout |
わずかに盛り上がっているが、完全に通過できる中央島がある、こちらも古典的なミニ・ラウンドアバウトです。 | |
junction=circular |
大きくて通過できない中央島がある、円形の交通です。しかし環道上の交通は少なくとも1つの進入路に対してゆずらなければならず、したがってラウンドアバウトではありません。 | |
highway=turning_circle |
この写真は中央に通過できる島がある円形の場所ですが、これはミニ・ラウンドアバウトでもラウンドアバウトでもなく、大型車両が転回できるようにするための転回所です。転回所はどのような形でも良いのですが、通過できない島があってはならないということに注意してください。 | |
junction=circular および中央に/ traffic_calming=island |
優先道路の標示がないので、これはラウンドアバウトではなくロータリー交差点です。また一方通行の表示がないので、oneway=noでタグ付けすべきです。 | |
junction=circular および中央に/ traffic_calming=island |
これも交通静穏化の島があるロータリー交差点です。矢印をよく見て、環状道路にoneway=yesとoneway=noのどちらをタグ付けするか見極めてください。 | |
highway=*
|
明らかに車両が方向転換する場所です。しかし島があるので、これは転回所ではなく(島があってはいけない)、これはループとしてマッピングするべきです。簡単にするために、単一のノードに追加するhighway=turning_loopタグが現在議論中です。 |
データ利用者への注意事項
何年もドキュメントが明確でなかったため、小さいラウンドアバウトや転回所が、 junction=roundabout
または highway=turning_loop
ではなく highway=mini_roundabout
でタグ付けされていることがよくあります。したがってデータ利用者は、特に2012年7月以前にタグが追加された場合、交差点の中央が highway=mini_roundabout
でタグ付けされている場合は大きい車両が通過できると想定しなければなりません。
関連するタグ
関連項目
- mini-roundabout についてのウィキペディア記事(英語版)
- UK Highways Agency Design Manual for Roads and Bridges - Volume 6, Section 2, Part 3: Geometric Design of Roundabouts: Mini-roundabouts are explained on page 3/2
- US Federal Highway Administration Safety Program - Technical Summary - Mini-Roundabouts
- traffic circles についてのウィキペディア記事(英語版)